TOEIC500点への英文法
ご覧いただき、ありがとうございます。TOEIC対策のリノキア英語スクールです。
今回は、every, eachについての記事になります。
TOEICにおいては基本知識となるevery, eachですが、『公式TOEIC Listening&Reading問題集6』にも出題があるように、依然としてスコアアップに欠かせない項目として存在感を示しております。
今回はそんなevery, eachについて、TOEICで必要なポイントをまとめていきます。
解説のあとにはPart5形式の練習問題をつけてありますので、そこで理解度をチェックしてみてください。
もちろん最初に練習問題を解いても大丈夫ですので、ご自由にお使いください。
それではスタートしていきます。
everyについて
まずはeveryの必須事項を押さえましょう。
(形容詞)
1.すべての~(3つ以上あるものすべてを指して)
2.~ごとに
1番の意味のほうは、ほとんどの方がご存じかと思います。
「すべての~」という意味がありますが、前提には「3つ以上あるものすべてを指している」という点があります。
ちなみに、2つのもの両方を指すときには「both」を使います。
さて、everyを使うときに重要となるポイントがあります。
「すべての~」の意味では、every+単数形 で使われる
「すべての~」という意味にも関わらず、everyは単数名詞とセットになります。
誰もがご存じの「every day」がまさにそうですよね。「毎日」という意味なのに、dayは単数形なのです。これはeveryが単数形とセットになるからなのです。
ちなみに複数名詞を使って「すべての~」と表すときには、「all+複数名詞」を使います。
everyの例文もチェックしてみましょう。
1.The CEO required every employee to learn English.
(CEOはすべての社員に英語を学ぶように求めた)
2.Every employee was required to learn English by the CEO.
(すべての社員は、英語を学ぶようCEOから求められた)
繰り返しになりますが「every+単数名詞」がルールです。
「every+単数名詞」は、そのまま単数形として扱われるため、2の例文にあるように、動詞も単数形に対応したものを使います。
3単現も適用されるので、動詞には注意してください。
1.Every employee writes a report once a month.
(すべての社員は、月に1回、報告書を書きます)
2. Every employee has to attend the training session.
(すべての社員は、その研修会に参加しなければなりません)
もう1つの意味、「~ごとに」もTOEICでは重要です。
every+複数形で使われることもある
たとえば「4年ごとに」と言うときにeveryが使われるのですが、「4年」とあるため、どうしても複数形を使わなくてはいけません。
1.Presidential elections are held every four years in America.
(アメリカでは大統領選挙は4年ごとに行われる)
2.The business conference is held every two years.
(そのビジネスカンファレンスは2年ごとに開催されます)
every other ~「1つおきに」
これはTOEICにも出てくる表現です。
「1日おきに」とか「1週間おきに」とかを表すためのフレーズです。
1.I water the plant every other day.
(私は1日おきに、その植物に水をやります)
2.I visit my clients every other week.
(私は1週間おきに顧客に会いに行きます)
TOEICでは、「~ごとに」と「~おきに」が言い換えられて問題になることがあります。
違いをチェックしておきましょう。
I visit my clients every two days.
= I visit my clients every other day.
1日
2日(visit)
3日
4日(visit)
5日
6日(visit)
7日
8日(visit)
・
・
・
ここまでがTOEICで重要になるeveryについてでした。
eachについて
1.形容詞「それぞれの~」
2.代名詞「それぞれ」
まず形容詞のeachからですが、everyの仲間として覚えてしまうのが良いです。
違いがあるとすれば、everyは3つ以上あるものを指したのに対し、eachは2つ以上あれば使うことができるという点です。TOEICでは必要のないことになりますので、豆知識として見てもらえれば十分です。
形容詞のeachは、each+単数形で使われる
「each+単数形」がルールです。「every+単数形」と同じですね。形容詞では、everyもeachも同じルールを持っているのです。
1.Each computer has good points.
(どのパソコンも、良い点があります)
2.I visit my clients each day.
(私は毎日クライアントに会いに行きます)
※ each day = every day
each+単数形は、3単現の扱いになるため、1の例文のように動詞に注意してください。これはeveryと共通の注意点ですね。
もう1つの意味である代名詞のeachは、everyには無い要素をいくつか備えていますので、しっかり押さえましょう。
代名詞の each は主語になれる
ここがeveryとeachの最大の違いです。
everyは形容詞のみですが、eachは形容詞と代名詞があるのです。
名詞ですから、もちろん主語になれます。
TOEICでも目にすること間違いなしなので、例文でチェックしてみましょう。
1.I can’t decide which computer to buy. Each has its good points and bad points.
(どちらのパソコンを買うべきか決められません。それぞれ良いところと悪いところがあります)
2.Each of the computers has its good points and bad points.
(それらのパソコンの各々には、良いところと悪いところがあります)
1の例文では、each1語で主語となっていますね。
2の例文では、each of~という形になっていますが、主語がeachということに変わりはありません。
代名詞のeachは単数扱いになりますので、動詞の形にも気をつけてください。
また、each of ~の形にはポイントがあります。
each of+(theやmyなどの限定するもの)+複数形
ここまで知っておくと、自分でも正しく使えるようになります。
さっきの例文2でも、このポイントのとおりになっていましたね。
each of the computers / each of my clients といった形になります。
each of themのように代名詞1語になることもあり、そういうときはtheなどは必要ありません。複数形の名詞をつなげるときだけ、theやmyのような単語を忘れないようにしてください。
ここまでがTOEICで重要になるeachの解説となります。
最後に練習問題を解いて、理解度をチェックしてみましょう。
TOEIC Part5形式 練習問題
問題数は全部で5問あります。
解答時間は、1分以内を目安に解いてみてください。
なるべく解答の根拠まで説明してみるようにしましょう。
それでは始めます。
問題(全5問)
—— new employee must attend the workshop to learn key business skills.
(A) Most
(B) Every
(C) All
(D) Almost
All companies sponsoring Rocket Festival can get their logos printed on —— of the event posters.
(A) every
(B) yet
(C) each
(D) still
Mr. Denton couldn’t make the final decision right away, as —— the three job applicants were equally qualified.
(A) all
(B) each
(C) both
(D) every
In the Portland dance contest, each group —— three minutes to perform on stage.
(A) are giving
(B) given
(C) giving
(D) is given
The new graphic design software is so user-friendly that —— a beginner can create sophisticated images with the soft.
(A) even
(B) each
(C) because
(D) every
解答と解説
—— new employee must attend the workshop to learn key business skills.
(A) Most
(B) Every
(C) All
(D) Almost
解答:(B)
空所後には単数形の名詞があるため、正解は(B)everyとなります。
(A)と(C)が入るときは、employeesと複数形になります。(D)は副詞なので形容詞newを修飾することになりますが、文意に合わないので、ここでは入りません。
(訳)どの新入社員も、主なビジネススキルを学ぶために、その研修会に参加しなければなりません。
語句:attend:~に参加する / key:重要な・主な
All companies sponsoring Rocket Festival can get their logos printed on —— of the event posters.
(A) every
(B) yet
(C) each
(D) still
解答:(C)
空所後にofがあるのがヒントです。
ofと結びつけるのは(C)eachだけなので、これが正解です。
each of~のeachは代名詞です。
(A)は形容詞、(B)と(D)は副詞なので、ここでは入りません。
(訳)Rocket Festivalを支援しているすべての企業は、ロゴを各イベントポスターに印刷してもらうことができます。
語句:sponsor:~を支援する / get A ~ed:Aを~してもらう
Mr. Denton couldn’t make the final decision right away, as —— the three job applicants were equally qualified.
(A) all
(B) each
(C) both
(D) every
解答:(A)
空所のあとに複数形の名詞job applicantsがあるため、複数形を修飾できる(A)allが正解です。
(C)も複数形を修飾できますが、この問題のように3つ以上のものがある場合には使えません。
(B)と(D)は単数形の名詞を修飾するので、ここでは入りません。
(訳)その3人の応募者は同じくらい適任だったので、Denton氏はすぐに最終決断を下すことができなかった。
語句:decision:決定 / right away:すぐに / applicant:応募者 / equally:同じくらい / qualified:適任である
In the Portland dance contest, each group —— three minutes to perform on stage.
(A) are giving
(B) given
(C) giving
(D) is given
解答:(D)
動詞問題なので、主語を見なければいけません。
主語はeach groupで単数扱いのため、それに対応する動詞は(D)だけです。
(B)現在分詞や(C)過去分詞は、単体で動詞になれませんので注意です。
(訳)Portlandダンス・コンテストでは、各グループはステージ上で披露するための時間が3分間与えられます。
語句:perform:演技などを行う
The new graphic design software is so user-friendly that —— a beginner can create sophisticated images with the soft.
(A) even
(B) each
(C) because
(D) every
解答:(A)
空所後には単数形の名詞がありますが、aがついているため、形容詞の(B)や(D)は空所の位置に入ることができません。
each+単数形、every+単数形ですが、いずれもaやtheはつかないルールがあります。
(C)は接続詞なので、ここには入りません。
したがって、残った(A)evenが正解です。
evenは副詞でありながら名詞を修飾できるという特徴があります。形容詞とは違い、冠詞(aやanのこと)の前に置くことができます。
(訳)その新しいグラフィック・デザイン・ソフトは使いやすいので、初心者でさえ洗練された画像を作ることができます。
語句:user-friendly:使いやすい / sophisticated:洗練された
※evenについては、下の記事もご参照ください。
おわりに
練習問題はどうでしたか。
4択の中にeachやeveryがまとめて入っていると混乱してしまうかもしれません。
もしそうだとしたら、どこか理解が足りていない、あるいは定着していないのが原因です。
1つ1つ曖昧なところを解決し、正しく覚えていけば、きちんと正解にたどり着けます。このプロセスは、TOEICのスコアアップには欠かせないことですので、少しでも疑問があれば調べたり教わったりしたほうが良いと思います。
ただ、深入りには気をつけてください。
TOEICに出題される範囲はある程度決まっていますから、あまり細かいところまで入っていくのは得策でない場合もあります。
まずはTOEICの問題に出ているもので、疑問が浮かんだところから潰していくのが良いですね。
ゴールを目指してコツコツと前進していきましょう。
それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。
みなさんがTOEICで目標スコアを達成されることを願っております。