TOEIC600点への英文法
ご覧いただき、ありがとうございます。TOEIC対策のリノキア英語スクールです。
今回は、Part5,6でとっても重要な「副詞・接続副詞」についてです。
TOEICだと、副詞・接続副詞が選択肢に登場する問題では、前置詞・接続詞もいっしょに選択肢に出てくることがほとんどです。
前置詞・接続詞の知識も兼ね備えておくと、正答率がさらに安定してきます。覚えることは多いですが、ここを乗り切っていきたいところです。
ただ丸暗記することも人によっては有効ですが、やっぱり英語は使うものですので、自分で使えるようになることを目標としながら身につけていくのが良いのではないでしょうか。
この記事では、TOEIC頻出の接続副詞をまとめてチェックし、それから練習問題を解いて定着度が測れるようにしています。
もちろん最初に練習問題を解いてしまっても大丈夫ですので、そこは使いやすいようにご活用ください。
それでは始めていきます。
副詞・接続副詞について
副詞 - 名詞以外を修飾するもの(文も修飾できる)
接続副詞 - 文と文を意味的・文脈的につなぐ副詞(※接続詞ではない)
この記事で扱う「副詞」と「接続副詞」は、どちらも文を修飾するという共通点があります。
TOEICでは、「品詞問題」と「前置詞・接続詞・副詞問題」で、副詞の問われ方が異なります。
品詞問題における「副詞」は、名詞以外(動詞、形容詞、副詞など)を修飾するものであるという働きを理解しているかどうかが試されます。
The analyst says that most companies can —— improve profitability by offering online services.
(A) signify
(B) significant
(C) significantly
(D) significance
品詞問題では、「副詞は名詞以外を修飾する」ということを理解しているかが試されます。
一方、前置詞・接続詞・副詞問題における副詞は、「文を修飾できる」+「文と文をつなぐことはできない」ということを理解しているかどうかが試されます。
—— Quick Cleaning has decided to open its second store, the management will soon start hiring staff for the new location.
(A) Now that
(B) Therefore
(C) However
(D) Because of
例題の選択肢に出てきた接続副詞は、「前後の文を意味的・文脈的につなぐ副詞」という働きを持っていますが、最も大事なのは「接続詞ではない」という点です。
TOEIC頻出の接続副詞として”however” 「しかしながら」があります。
「しかし」という言葉からすると、「but」が真っ先に浮かぶ方もいらっしゃると思いますが、こちらは「接続詞」なので、howeverとは使い方が違います。
例文でチェックしてみましょう。
接続詞
Jim likes me but I don’t like him.
接続副詞
Jim likes me. However, I don’t like him.
接続副詞のhoweverは副詞であるがために文と文をつなぐことができず、ピリオドでいったん文が終了してから、Howeverのついた新しい文がスタートしています。
一方、接続詞のbutは接続詞なので、ピリオドで文を終了させることなく2つの文を接続することができます。
テキストや文法書では「接続副詞」という言葉で呼ばれていますが、結局は「副詞」ですので、わざわざ「接続副詞」とカテゴリー化して覚えなくても大丈夫です。
誤用例も見て、間違って使わないようにしておきましょう。
× Jim likes me, however, I don’t like him.
× It was rainy yesterday, therefore, the event was canceled.
悪い例では、文と文がカンマによってつながってしまっているため、接続機能のないhoweverを使うことができません。接続副詞の典型的な誤用例です。
また、接続副詞はTOEICだと文頭・文中で使われることが多いです。
(たまに文末に置かれることがあります)
接続詞も文頭か文中に置かれるため、そこは接続副詞と同じです。接続詞なのか接続副詞なのかを品詞でしっかり区別しておくことで自信を持って解答できるようになります。
TOEICに出る副詞・接続副詞
それではTOEIC頻出の接続副詞をまとめてチェックしましょう。
1 | however | しかしながら |
2 | nevertheless | それにもかかわらず |
3 | therefore | したがって |
4 | moreover | そのうえ |
5 | furthermore | さらに |
6 | meanwhile | その間 |
7 | in the meantime | その間 |
8 | accordingly | それに応じて |
9 | consequently | 結果的に |
10 | similarly | 同様に |
11 | overall | 全体的に見て |
12 | instead | 代わりに |
13 | still | それでもなお、しかしながら |
14 | yet | しかしながら |
15 | then | それから、その次に |
16 | in addition | 加えて、さらに |
17 | additionally | 加えて、さらに |
18 | also | 加えて |
19 | for instance | 例えば |
20 | for example | 例えば |
21 | after all | 結局 |
22 | alternatively | その代わりとして |
23 | above all | 何より |
24 | in any case | ともかく |
25 | on the contrary | それどころか |
26 | namely | すなわち |
27 | on the other hand | その一方で |
28 | as a result | その結果として |
29 | likewise | 同様に |
30 | apparently | 見たところ |
まとめて丸暗記するのは大変なので、問題を解く中で覚えていきましょう。
accordingly, consequentlyのように-ly で終わってるものは、形を見ただけで副詞と分かります。
また、in addition, for instanceのように前置詞+名詞で1つの副詞になるものもありますので、意味を覚えていなくてもフレーズの構成で判断できます。
このリストに載っている副詞・接続副詞は、文をまるごと修飾するときに使われます。
TOEIC Part5形式 練習問題
最後に練習問題を解いて、副詞・接続副詞についての理解度をチェックしましょう。
前置詞・接続詞の知識も絡んできますので、そちらも併せて確認してみてください。
問題(全5問)
—— he is usually quiet in the office, Mr. Yoshida is known as an experienced negotiator.
(A) However
(B) Despite
(C) Although
(D) Nevertheless
Mr. Sato was quite busy yesterday and —— he couldn’t attend the client meeting.
(A) because
(B) therefore
(C) without
(D) whereas
Because blue T-shirts were out of stock, Ms. Sims bought a red one ——.
(A) instead
(B) but
(C) although
(D) despite
—— Mr. Kumar was away on business trip, his assistant was responsible for staff training.
(A) While
(B) Instead of
(C) During
(D) Meanwhile
Flight TC 730 to Tokyo has been canceled —— a mechanical problem.
(A) since
(B) therefore
(C) as a result
(D) due to
解答と解説
—— he is usually quiet in the office, Mr. Yoshida is known as an experienced negotiator.
(A) However
(B) Despite
(C) Although
(D) Nevertheless
解答:(C)
空所後にはSVがありますが、カンマのあとにもSVがあるため、空所には接続詞が必要だと判断できます。
選択肢のうち接続詞は(C)だけなので、これが正解です。
(A)と(D)は副詞なので、文と文をつなぐことができません。
(B)は前置詞なので、後ろにSVが続きません。
(訳)オフィスでは普段静かですが、Yoshida氏は経験豊富な交渉人として知られています。
語句:experienced:経験豊富な / negotiator:交渉人
Mr. Sato was quite busy yesterday and —— he couldn’t attend the client meeting.
(A) because
(B) therefore
(C) without
(D) whereas
解答:(B)
空所前に接続詞andがあるので、同じ接続詞である(A)や(D)は除外できます。また、空所後にはSVが続いているので、前置詞である(C)も入りません。
したがって、残った副詞の(B)therefore「したがって」が正解となります。
thereforeは接続副詞ですが、この文のように接続詞とセットになることもあります。あくまで文と文をつないでいるのは接続詞であって、接続副詞は後ろの文を修飾しているだけです。
(訳)Sato氏は昨日とても忙しく、そのためクライアントとのミーティングに参加できませんでした。
語句:quite:とても / attend:~に参加する
Because blue T-shirts were out of stock, Ms. Sims bought a red one ——.
(A) instead
(B) but
(C) although
(D) despite
解答:(A)
文頭に接続詞becauseがあるので、接続詞である(B)や(C)は除外できます。
また、(D)は前置詞なので、ここでは入りません。
残った副詞(A)instead「代わりに」が意味的にも文法的にも正しいので、これが正解です。
(訳)青いTシャツが在庫切れだったので、Sims氏は代わりに赤いTシャツを買いました。
語句:out of stock:在庫切れである
—— Mr. Kumar was away on business trip, his assistant was responsible for staff training.
(A) While
(B) Instead of
(C) During
(D) Meanwhile
解答:(A)
空所後にはSVがあり、さらにカンマ後にもSVがあるため、接続詞が必要だと分かります。選択肢のうち、接続詞は(A)だけなので、これが正解です。
(B)と(C)は前置詞、(D)は副詞なので、ここでは入りません。
(訳)Kumar氏が出張でいない間、彼のアシスタントがスタッフ研修を担当しました。
語句:business trip:出張 / be responsible for:~の担当である
Flight TC 730 to Tokyo has been canceled —— a mechanical problem.
(A) since
(B) therefore
(C) as a result
(D) due to
解答:(D)
空所後に名詞のカタマリがあるため、これと結びつく前置詞の(D)due to「~が原因で」が正解です。
(A)は接続詞なので入りません。前置詞としての訳もありますが、文の意味的に合わないので入りません。
(B)と(C)は副詞なので、そもそも名詞を修飾できません。
(訳)東京行きのTC 730便は、機械の問題によって欠航となりました。
語句:mechanical:機械の
おわりに
練習問題はいかがでしたか。
副詞や接続副詞は、前後の文脈がとても大事になるため、単文問題であるPart5ではあまり出題されません。出てきたとしてもダミーの選択肢として使われている場合が多いです。
Part6では文脈重視の問題が増えるため、こちらのほうが出題頻度は高いです。
いずれにおいても副詞の役割をしっかり意識できていれば、訳語に頼らずとも文法的にアプローチして正解につなげていけますので、品詞で区別できることが大事です。
前置詞・接続詞も含めて、覚えることは多いセクションとなりますが、問題を解きながら、自分で使えるようになることを目指して身につけていきましょう。
それでは最後までご覧いただき、ありがとうございました。
みなさんがTOEICで目標スコアを達成されることを願っております。