ディクテーションでリスニング力アップ!

こんにちは、TOEIC対策のリノキア英語スクールです。

今回はオススメの勉強法「ディクテーション」を紹介します。

ディクテーションという言葉を聞いたこともない人がいると思いますので、簡単に説明しますと、「聞き取った音を書き取る」という勉強法です。

英語を流して、”I am preparing for TOEIC test.”と聞こえたら、そのとおりにノートなどに書くわけですが、こんなシンプルな勉強法でも効果は絶大です。

とくに僕自身は、ディクテーションによってリスニング力をアップさせてきた(そして今も継続している)経験があるので、身をもって良さを知っています。

そんな最高の勉強法「ディクテーション」について、具体的にどのように、何を使ってやっていくかを説明しますので、学習法の参考にしていただければと思います。

ディクテーションの効果は何なのか?

最大の効用は、「英文の意味が自然と入ってくるようになる」ことです。

例えば先ほど出した、”I am preparing for TOEIC test.”という英文ですが、リスニング力が弱い状態だと単語だけを聞き取って文全体の意味を推測するような感じになります。

preparingやTOEICが聞き取れれば文全体の意味は推測できるでしょうが、時制が拾えていないので間違った解釈をしてしまう可能性があります。それに”TOEIC”のように分かりやすいキーワードが常に入っているわけでもないので、単語だけを拾って聞くことは危険なのです。

ディクテーションは、まず単語を1つ1つ聞き取ることから始まります。そして聞き取った単語を文字に直していって、1つの英文として再現します。

このステップを繰り返すことがディクテーションの極意です。

聞き取れる単語が増えると、意味のまとまりで聞けるようになる

英文を聞き取るには、そのパーツである単語が聞き取れなくてはいけません。
前置詞や冠詞といった、細かい単語も含めて聞こえないとダメです。

人間の耳は不思議なもので、単語1つ1つが聞こえるようになってくると、聞き取る範囲を自然と拡大していきます。意味のまとまりで聞こうとするのです。

They practice tennis.という英文を聞いたとき、英語を初めて勉強する人はおそらく”tennis”しか聞き取れないでしょう。テニスは日本語にもある音なので認識しやすいですからね。

でも、ある程度英語をやってきた人だと、自然と”They practice tennis.”のまとまりで聞き取れます。なぜかと言えば、単語がすべて聞き取れるからです。

このように単語を拾うという聞き方から脱却できれば、自然とフレーズや文のまとまりで意味が入ってくるようになります。

ディクテーションは敢えて文字に起こしますから、聞こえる単語と聞こえない単語をはっきり区別できます。1文ずつディクテーションして、聞き取れなかった単語をなくしていきましょう。

単語は聞こえるのに意味がつかめないときは文法が欠けているかもしれません。文法学習も忘れずに

教材は何を使うべきか?

短め(10~25語くらい)の英文を読み上げてくれる素材がオススメです。

具体的には以下のとおりです。

TOEIC公式問題集』:パート1,2の英文が使いやすいです

『金のセンテンス』:ややレベルは高いですが、TOEICに最適です

『Duo3.0』:TOEIC用ではないが、英語力アップに使えます

僕が実際に使ってきたものでは、この3冊が良かったです。

もしTOEIC対策をしているのなら、『公式問題集』か『金のセンテンス』がいいです。
公式問題集はどのレベルであっても効果がありますので、ファーストコンタクトとして選びやすいです。『金のセンテンス』は難しめなので、TOEIC700点あたりが使用する目安になります。

TOEICが目標なら、まずは公式問題集から

公式問題集はTOEICのナレーターの声を聞けるので、本番のテストに直結します。
ナレーターごとにクセもあったりしますので、彼らの英語を文字起こしできるレベルまで聞き込めば、リスニング力は自然と上がっていくでしょう。

僕自身は、旧形式TOEICのときでしたが、公式問題集2冊分のパート1,2をディクテーションすることで、リスニングのスコアが380→485まで伸びました。

スコアが100点も違えば、聞こえ方も違います。

英文の意味がそのまま入ってくるので、知らない単語でつまずいたり、がんばって和訳したりする手間がありません(リスニング中にそんなことをしていたら、もちろんアウトです)。

それどころか、あまりにも内容が分かりすぎて、その先の展開が予想できる箇所すらありました。「英語で理解できている」という確かな手ごたえを感じた瞬間です。

短い文を徹底的にディクテーションして、聞き取れる単語を劇的に増やしたのが功を奏しました。TOEICが目標であれば、まずは公式問題集でディクテーションするのがオススメです。

TOEIC用には『公式問題集』、英語力そのものには『Duo3.0』がオススメ

 

どのくらい繰り返すべきか?

効果絶大のディクテーションですが、もちろん1回書き取ったくらいでは効果はほとんどありません。英語学習法すべてに言えることですけれども、繰り返しが最重要です。

では、どのくらい繰り返すかというと、答えは明確です。

1回聞いただけで書き取れるようになるまで繰り返す

僕が思うディクテーションのゴールはこれです。

1回聞いただけでスラスラと書ければしっかり身に付いたと言えます。要するに覚えてしまうまで繰り返すことが必要なのですね。

繰り返しの量は、人によってそれぞれです。
僕の場合だと、TOEICのパート1,2は、5回ほどディクテーションしています。
これだけ反復すると、「簡単すぎて飽きた」という状態になり、もっと難しいことを求めるようになります。

その結果、僕はパート3,4の英文もディクテーションするようになりました。
長いからすこし面倒ですけれども、パート1,2よりもレベルが高いので、ちょうど良い高さのハードルでした。もちろん別の問題集を追加して経験値を上げるのも良いと思います。

どんな素材でも手軽にできるのがディクテーションの良いところですので、「これは聞き取れるようになりたい」と思ったものでどんどん挑戦していってください。

イージーすぎて刺激が得られなくなるまで繰り返そう

 

当事者感覚を持って英語を書こう

さて、オススメの勉強法であるディクテーションについて紹介してきました。

ちゃんと手を動かして書くので、スペルが覚えられるという点でも効果があります。また、英文を1文ずつ書いていくうちに文法や構文も体得できます。実際にメールなどで英語を書く機会のある方に、ぜひやってほしい勉強法です。

それから大事なことですが、あたかも自分がその英文をゼロから生み出しているかのような感覚が持てると、リアルな場面で英語を使っている自分をはっきりイメージすることができます。

こうした空想力も、英語の習得には大事なのです。

人が作った文としてではなく、自分が生み出した文として書き写せるといいですね。

英語を使うのは自分なんだ、という当事者感覚を忘れずに反復していってください。

以上、僕がオススメする勉強法、ディクテーションについてでした。

最後までご覧いただき、ありがとうございます。
これからも一緒に英語学習をがんばっていきましょう!

シャドーイングでTOEICのリスニングは伸びる!

※ディクテーションと併せてシャドーイングもオススメです。こちらの記事もご参照ください。