初受験で790点
大学1年生の夏休み。時にはバイトをしたり、時には友達と遊んだりしましたが、僕がもっとも多くの時間を割いたのは英語学習でした。1日3時間以上、欠かさず勉強しました。
半年前までは受験生だったので、勉強する習慣を取り戻すのはそれほど大変ではなかったです。むしろ日ごとに新しい知識が溜まっていき、成長している実感もあって、英語学習はすごく楽しいものでした。
そんな夏休みも終わりを迎え、後期の履修登録がひと段落しかけた頃、僕は生まれて初めてTOEIC公開テストを受験しました。9月の終わりのことです。
若いというのは世間知らずというか怖いもの知らずというか、初めてTOEICを受けるにあたって僕が立てた目標は「満点」でした。もちろん満点はおろか、900点や800点にも届かない実力だったのは明らかでしたが、どういうわけか微塵の迷いもなく満点を目指して会場へ向かい、テストを受けたのです。
そうして獲得したスコアは790点でした。初めてのTOEICは790点。大学1年生がTOEIC790点を取るのがどれほど凄いのか、さっぱり分からなかったのですが、当時やっていたSNSに結果を投稿すると、「すごい!」という反応をたくさん貰ったので、そこでようやく自分が恥ずかしくないスコアを取ったのだと実感したのでした。
成功体験を1度でも得られると、がぜん楽しくなってきます。僕はそのまま英語学習を続け、1年生の終わりに受けたTOEICでは910点にまでスコアが伸びました。うちの大学(青山学院大学)は英語教育に力を入れているみたいだったけれど、1年生でTOEIC900点を持っている人は帰国子女以外いなかったと思います。それどころか自主的に英語学習をしている人さえいなかった。そんな環境が歯痒かったのは事実でしたが、SNSで知り合った勉強仲間のおかげで勉強を頑張れたのが大きかったです。同じ学校に仲間がいたら最高だったんですけどねえ。
英語力が落ちないうちに、忙しくならないうちに
やっぱり1年生のうちにTOEICをやっておいて良かったと思います。おかげで3年次に就活がスタートしたときは、英語力をアピールできることが確定していましたから、周りが「ねえ、TOEICどうする?」みたいなことをやっている横で、自分はSPIだの自己分析だの業界研究だのに時間を割くことができました。←結局、英語講師になろうと決めたので、就活もそこそこに英語学習へと舞い戻ったのですが。
いまの大学生は、さらにインターンが加わりますからね。僕が学生だったときも就活はまあまあ大変(リーマンショックとかで)でしたが、現在の就活にはまた違った大変さがあると思います。とくにインターンの意味が今と昔では全然違いますからね。わりと必須になりつつあるのかな。
インターンを始めたら明らかに忙しくなりますから、「英語のアピールができるように3年生になったらTOEICを取ろう」なんて悠長に構えていると、本当に大変なことになります。
だって、ほとんどすべての大学生は、大学入学と同時に勉強するのを止めてしまって、そしてそのままインターンとか就活がスタートするまで英語に触れない生活を送るのです。そんな状態で「よし、TOEICでもやるか」と始めたところで、英語力はだいぶ衰えているし、忙しいから中途半端な勉強しかできなくて、せいぜい600点、良くて700点で終わるのが見えています。
資格試験だから、過去問を解いて対策すれば700点、800点なんてクリアできると思っているのかもしれません。でも、TOEICはあくまで語学のテストですから、英語力をアップさせないとどうにもなりません。日本語で受けるテストよりもはるかに多くの時間を投入しなければいけないのです。
やっぱりTOEICは時間のあるうちに、そして英語力が底値にならないうちに片付けてしまうのが一番です。学生が思っているよりも、TOEICのスコアを伸ばすのには時間と努力が必要なのです。「2ヵ月で300点アップ!」のようなセリフを、参考書やTOEICスクールの宣伝文句で見たことがあるかもしれませんが、それは一部の人にだけ起こった夢物語なので、信用してはいけません(自分でスクールをやっておいて何ですが)。きちんと3~6ヵ月くらい勉強期間を設けて、地道に勉強していってほしいのです。
これを書いているのは2月なので、大学は春休みです。あと1~2ヵ月もすれば新しい学年がスタートします。これから2年生・3年生になる人は、英語力がサビ付かないうちに、時間のあるうちにTOEICを始めましょう。履歴書にTOEICのスコアを書こうと思っているなら尚更ですよ!