TOEIC対策のMUSTアイテム
ご覧いただき、ありがとうございます。マンツーマンTOEIC対策のリノキア英語スクールです。
2022年10月半ば、待望の『公式問題集9』が発売されました。今回の表紙はオレンジのハロウィーンカラーです。やっぱり明るい暖色はいいですね。「よし、勉強がんばるか!」という前向きな気持ちになれます。
何はともあれ、TOEICを受ける人ってみんな公式問題集が大好きですよね。
発売日は10月19日だというのに14日くらいからフライングで発売しちゃう本屋さんもあるし、それを見つけて買った人が「入手完了!」とSNSに投稿し、さらにそれを見た人が本屋さんに駆け込んでゲットするという流れができて、みんな公式問題集が好きなんだということがよく分かります。僕もフライングゲットしたくて近くの本屋に入荷してないか電話しちゃいましたけどね。
だって新しい公式問題集ってワクワクしますからね! TOEICをやっている人なら共感してくれるはず!
さて、ひとまず前置きはこのくらいにしまして、今回は『公式問題集9』の難易度について解説しながらレビューをしていきたいと思います。このレビューを書くために問題集を3回解いて、1問ずつしっかりと目を通しました。
問題を解いた後、ほかの人はどう感じたのか気になることってありますよね。そんな人のために書いたつもりですので、楽しんで読んでいただけると嬉しいです✨
テスト1・2それぞれ各パートごとに難易度を記しました。ぜひご覧ください~😎
テスト1のレビュー
まず単語が難しいです。前作の『公式問題集8』もテスト2のパート1は難しかったですが、こちらはそれ以上に難しいです。No.1~4は消去法も使いながら正解にたどり着けるレベルですが、No.5~6は消去法すら通用しないくらい難しく、きちんとした内容理解が要求されます。No.4も正解の英文以外はハイレベルですから、きちんと意味が取れたかをチェックすべきです。最近の公開テストのパート1はこのくらいのレベルがスタンダートになっていますので、油断せずに勉強して臨んだほうがいいです。
600点レベルなら4問正解、700点レベルなら5問正解がざっくりとした目安になるかと思います。
簡単レベルが8問(7~12, 15, 21)、普通レベルが10問(13, 14, 17, 18, 19, 22, 24, 25, 28, 31)、難しいレベルが7問(16, 20, 23, 26, 27, 29, 30)という内訳と見ました。簡単なものと普通のもので正解数を稼いで、難しいものは考えすぎずに消去法を使いながら正解を見つけるようにすべきです。
600点レベルなら17問正解、700点レベルなら20問正解がざっくりとした目安になるかと思います。
キーワードを拾えば正解できる問題が19問(33, 35, 38, 40, 41, 44, 45, 46, 47, 49, 51, 56, 57, 59, 60, 64, 65, 68)、それ以外の20問はキーワードの言い換えがされていたり内容理解が必要な問題でした。キーワード問題が19個しかないのは少ないです。だいたい6~7割はキーワードが聞き取れれば正解できるようになっていますから、その点で言うとテスト1のパート3は難しめに設定されていると思います。いつもより正解数が低めに出る可能性があるかもしれません。しかし、こうした問題でも正解数を伸ばさないとスコアアップしませんから、結果を受け止めて復習に励むべきです。
600点レベルなら29問正解、700点レベルなら32問正解がざっくりとした目安になるかと思います。
キーワードを拾えば正解できる問題が18問(71~74, 76~78, 80, 81, 83, 84, 86, 88, 90, 93, 95, 98)、またNo.96と98はキーワード問題に近いので解きやすく、それ以外の10問が言い換えされていたり内容理解が必要だったりする問題です。6~7割がキーワードを拾えば正解できる問題だったため、解きやすい部類に入ります。パート3がちょっと難しかった分、パート4でバランスが取れた印象ですね。
600点レベルなら21問正解、700点レベルなら24問正解がざっくりとした目安になるかと思います。
文法問題20問、語彙問題10問
品詞問題は全8問(102, 104, 107, 110, 116, 118, 120, 122)で難易度は標準です。104と120がちょっと難しめですが、700~800点を取りたい人は正解できないとだめです。それ以外の6問はどれも600点レベルです。
前置詞・接続詞問題は全7問(105, 111, 117, 124, 125, 126, 130)で難易度は標準です。文意がつかめるかどうかが重要になりますが、それをクリアできているのなら全問正解できるはずです。どれも基本問題なので、間違えたとしたら要復習ですよ!
動詞問題は全2問(114, 127)で難易度は標準です。114はちゃんと変化形を押さえているかが重要。127は落としてはいけないレベルです。
代名詞問題は全3問(106, 112, 129)で難易度はちょっと難しいです。106は間違っちゃダメな基本問題。112と129はレベル高めで、800点以上を狙うなら両方正解しておきたいところ。
語彙問題は全10問(101, 103, 108, 109, 113, 115, 119, 121, 123, 128)で難易度は標準です。108、113、115、128の4問はコロケーションなので、セットになる単語が分かっていれば簡単に選べます。知らなかったものはフレーズで覚えるようにしましょう。109は文中にヒントがあるので、それを見逃さないことが肝心。119と121は難しいですね。上級者なら正解したいです。残りは文意をつかんで解けるタイプです。
600点レベルなら21問正解、700点レベルなら24問正解がざっくりとした目安になるかと思います。
文法問題は全7問(131, 133, 136, 139, 142, 143, 146)で難易度は標準です。内訳は、品詞2問、動詞2問、代名詞2問、前置詞1問となっており、動詞と代名詞がちょっと難易度高め、それ以外は正解しないといけないレベルでした。
語彙問題は全5問(132, 135, 138, 141, 145)で難易度は少し難しめです。138と141はどちらも前置詞問題ですが、文法よりも文意に沿うかで判断する問題だったため、語彙問題としてカウントしました。132、135、145はそれぞれ文脈も重要になるので、きちんと前後の文章を理解しているかが試されます。いかにもパート6らしい語彙問題ですね。
文挿入は全4問(134, 137, 140, 144)で難易度は少し難しめです。137と140は600点レベルであるなら正解したいですが、134と144は手こずる人が多いかもしれません。
600点レベルなら9問正解、700点レベルなら12問正解がざっくりとした目安になるかと思います。
シングルパッセージ(No.147-175)は標準レベルです。序盤は短めの文書が続きますが、No.155から急に文章量が増えます。最後のNo.168~とNo.172~の2セットはスピードを維持して読むのが難しいです。ただ、問題自体はそこまで難しいという感じはしません。時間をかければ正解が分かるくらいの難易度じゃないでしょうか。TOEICの難しいところは、ゆっくり読めば分かるレベルの問題をいかにスピーディに処理するかが問われるところです。個人的にはスピードを追求しすぎず、正確に読んで正解率を上げていく方が良いかなと思っています。
マルティプルパッセージ(No.176-200)も標準レベルです。細かく見ていくと簡単なものもあれば難しいものあり、平均的なマルティプルパッセージ問題という感じ。ただ、文章量はやや少なめかなと。どうしても昨今の公開テストと比較してしまうと少なめに思えてしまいます。
マルティプルパッセージには初心者でも簡単に解ける問題がありますから、できるだけ目を通しておくべきです。マルティプルパッセージに到達する頃には時間的に余裕がないし文章量も多いから、ハナから解くのを諦めている方もいるようですが、その姿勢はいつか変えたほうがいいです。公式問題集をきちんと解けば、そのことに気が付くはずです。
テスト2のレビュー
テスト1ほどじゃありませんが、単語のレベルは依然として高めだったかなという感想です。ただ、正解を選ぶのに影響が出るほどの難しさではなく、定番の表現もたくさん出ていました。また、消去法を使えるところが多かったです。パート1では、「この状況を英語でこうやって表現するのか」という気付きが大事です。必ずしも写真の見たまんを表現してくれるわけではないという意識があると、落ち着いて解けると思います。
600点レベルなら5問正解、700点レベルなら5~6問正解がざっくりとした目安になるかと思います。
簡単レベルが10問(7~11, 13~16, 23)、普通レベルが8問(12, 17, 19~21, 23, 25, 28, 30)、難しいレベルが7問(18, 22, 24, 26, 27, 29, 31)という内訳だったと思いました。解きやすい問題が多いので、きちんと正解数を伸ばさないとスコアが出ないでしょう。テスト1より簡単なので、こちらのほうが正解数は高く出るのではないでしょうか。
600点レベルなら18問正解、700点レベルなら21問正解がざっくりとした目安になるかと思います。
キーワードを拾えば正解できる問題が21問(32~40, 42, 45, 47, 48, 54, 55, 60, 65, 66, 68, 69)、それ以外の18問はキーワードの言い換えがされていたり内容理解が必要な問題でした。キーワードを拾えば解ける問題はテスト1よりも多かったですが、全体の難易度としてはテスト2のほうが上に感じるかもしれません。序盤は簡単な問題が続くのですが、ところどころ最初の設問が難しいセットが挟まれていて、そこでペースを崩される可能性があります。また、No.50-52、No.56-58、No.62-64の3セットは激ムズです。このあたりでペースが乱れ、先読みできずに解くことを強いられる人も多いのではないでしょうか。こんな感じで、簡単なものと難しいものの差がデカいため、全体としては難しく感じると思いました。
600点レベルなら28問正解、700点レベルなら31問正解がざっくりとした目安になるかと思います。
キーワードを拾えば解ける問題が15問(71, 74~76, 78~80, 83~87, 90, 92, 95, 97)、それ以外の15問はキーワードの言い換えがされていたり内容理解が必要な問題でした。今回のパート4はセリフの意図問題が3つ全て難しかったです。また、キーワード問題であっても油断はできませんでした。馴染みのない単語だったり、聞き逃してしまいそうなところでスッと言っていたりするので簡単なものは少ないです。全体的に解きやすい問題はごく僅かで、内容をちゃんと分かっていないと正解させてもらえない問題が目立ちましたね。難しいです。
600点レベルなら18問正解、700点レベルなら22問正解がざっくりとした目安になるかと思います。
文法問題18問 語彙問題12問
品詞問題は全8問(105, 108, 111, 112, 122, 123, 126, 128)で難易度はやや難しいです。No.105、112あたりは上級者向けの問題で、あとは複合名詞問題(No.108、123)が複数あるのが印象的です。それ以外の問題は標準レベルなので必ず正解しましょう。
前置詞・接続詞系の問題は全6問(102, 106, 113, 117, 120, 124)で難易度は標準です。No.117と124は同じタイプの問題でした。このタイプが1回のテストに複数問あるのは珍しいことではありません。現に『公式9』が発売された直後、10月23日の公開テスト(午前)でも2題このタイプがパート5に出ていました。頻出なので絶対に押さえないといけません。また、No.113と120はちょっと難しめの問題でした。
動詞問題は全2問(103, 116)で難易度は標準です。どちらも同じ文法が試されていました。簡単ではありませんが、600点以上を目指すのであれば正解したいレベルです。
代名詞系は全2問(101, 118)で難易度はやや難しめです。No.101はめちゃ簡単なのでミス厳禁ですが、No.118がとにかく難しいです。これを知っていて解ける人はかなりの上級者でしょう。
語彙問題は全12問(104, 107, 109, 110, 114, 115, 119, 121, 125, 127, 129, 130)で難易度はやや難しめです。No.104, 107, 119 はコロケーションの知識が役立ちます。コロケーションとは、ある単語とある単語が頻繁にセットになることを指し、パート5の語彙問題を解くうえで重要になります。No.114は語法の知識があれば簡単に解けます。それ以外はしっかり文意をつかむ必要がありますが、後半の問題はレベルが高めでした。
600点レベルなら18問正解、700点レベルなら21問正解がざっくりとした目安になるかと思います。
文法問題は全7問(134, 135, 138, 141, 142, 143, 146)で難易度はやや難しめです。内訳は、品詞1問、動詞4問、代名詞2問となっており、動詞問題がどれもレベル高めな印象です。品詞も代名詞もどちらも解きやすいとは言えません。それなりに骨のある問題ですので、間違えたところは要復習です。
語彙問題は全5問(131, 132, 136, 140, 144)で難易度は標準です。No.131はちょっと後ろまで読み進めないと答えが見つからないというパート6定番の問題です。No.136は難しいです。それ以外の3つは文意が取れていれば簡単に解けるはずです。
文挿入は全4問(133, 137, 141, 145)で難易度は標準です。No.143は文書そのものが難しかったので、文挿入問題もそれに応じた難しさです。それを除けば平均的な文挿入問題と言えそうです。
600点レベルなら9問正解、700点レベルなら12問正解がざっくりとした目安になるかと思います。
シングルパッセージ(No.147-175)は標準レベルです。難易度・文章量どちらにおいてもテスト1と大差ない感じがしました。単語はちょっとだけテスト2のほうが難しめだったかなという気はします。その一方で、長い記事問題が無いぶん、テスト2のほうが楽に感じる人もいるかもしれません。いずれにしても標準レベルのシングルパッセージです。近頃の公開テストのほうがレベルは上でしょうが、まずは公式問題集のパート7が解けないようじゃ難易度がどうこう言える立場にありません。「本番はもっと難しいんだから、このくらい解けなきゃダメだ!」くらいの気概を持って公式問題集をやり込みましょう。
マルティプルパッセージ(176‐200)は難しめレベルでした。文章量はテスト1よりも多いです。そして設問も難しいのが多かったです。固有名詞が絡んでくる問題が目立っており、きちんと読んでいないと正解を選ぶのに時間がかかりそうでした。固有名詞を重要視せずに読んでしまう人っていますからね。そういう読み方は厳禁ということが学べるのではないでしょうか。
テスト1よりは全体の難易度は上がりましたが、これで公開テストと同じくらいでしょうか。もっとも公開テストは文章量が多くなったと叫ばれる今日この頃ということでスピードも重視されます。公式問題集はまだ時間が絶望的に足りないという域には達していません。でも、このくらいのレベルじゃないと使える人が限定されてしまいますからね。公式問題集はある程度解きやすいレベルで十分だと思います。
公式問題集をやり込もう!
公式問題集は1年に1冊のペースで追加されていくと思われます。2年連続でトーイックの日(10月19日)に発売されたので、今後もそれが続くことでしょう。
公開テストを受験するのなら公式問題集は必須テキストです。最新の公式問題集に出ている問題と似たようなものが公開テストにも出るからです。これはやり込んでいる人しか気づけないので、ちゃんと復習したほうが絶対にトクです。
正解数で一喜一憂せず、出来なかったところを出来るようにしていきましょう。
てかさ、みんな買ったはいいけど、ちゃんと解いているんだろうか? 1回解いて終わり~みたいな使い方してる人ってけっこう多い気がするんですよね。
公式問題集をどれだけやり込んでいるか - それを見れば学習者のレベルがだいたい分かるものです。ちゃんとスコアが上がる人ほど公式問題集をやってますよね。
リスニングで聞こえなかったところはスクリプトを読んでから音声を聞き直し、さらに自分で音読もしてください。これだけで聞こえる音が増えていきます。また、意味のつかめない箇所は、和訳を読んで理解しましょう。意味のわかった状態で音読してこそ効果が表れます。
リーディングは正解しても間違えても1文ずつ読み直して、意味を正確に取っていきましょう。知らない単語があればチェックし、何度も読み返して定着させてください。意味のわからない文章は、和訳とワードリストを読んで理解しましょう。それでも意味がつかめない文章はSNSなどで質問してみるといいです。とくにTwitterはTOEIC上級者が多いので、きっと解説をしてくれます。
公式問題集を使いこめば、スコアは必ず上がります。それでスコアが上がらない人は、勉強が雑だったり、勉強量が少ないのです。理解しているかどうかを判断できるのは自分だけですから、正しくセルフ・フィードバックしながら勉強してください。
僕は公式問題集が出るたびに答えも和訳も覚えてしまうくらい繰り返していますよ!
そのくらいやって初めて実力につながるのです。
皆さんも公式問題集を使って勉強がんばってくださいね! それでは最後までご覧いただき、ありがとうございました✨