TOEICスコアアップへの英文法
ご覧いただき、ありがとうございます。TOEIC対策のリノキア英語スクールです。
今回は、TOEICでは必須知識である「形容詞と副詞」についてです。
形容詞と副詞は、Part5の品詞問題を解くのに必要なのですが、TOEIC300~400点くらいの方だと、その違いが分かっていないことが多いです。
しかしながら、形容詞と副詞を使い分けることができるだけで、Part5の品詞問題での正当率をあっという間にアップさせることができます。
これを学習しない手はありません。
ということでさっそく、形容詞と副詞について学んでいきましょう。
最後に練習問題もありますので、腕試しに解いてみてください。
形容詞とは? 副詞とは?
まずは形容詞と副詞の違いです。
面倒くさい解説はあとにして、結論から覚えてしまいましょう。
形容詞は「名詞」を修飾する
副詞は「名詞以外」を修飾する
これが覚えておくべきポイントです。
それでは、細かいところに移っていきましょう。
名詞に一途な形容詞
次の英文には、形容詞が1つあります。どれでしょう?
I live in a big house.
わかりましたか? すぐに見つかっていれば問題ありません。
もし分からなかったら、答えをチェックしてください。
正解は、”big”です。
“house”という「名詞」を修飾しているため、”big”は「形容詞」だと判断できます。
次の問題はどうでしょう?
My mother is very beautiful.
見つかりましたか? さっきとは違った英文なので、難易度も異なります。
惑わせるような単語も入れてあるので、迷ったのであれば要注意です。
正解は、”beautiful”です。
“My mother”という「名詞」と結びついているので、”beautiful”は「形容詞」だと判断できます。
離れた位置にあっても、be動詞によって「名詞」とつながっていたら「形容詞」と判断してしまって大丈夫です。
ひょってして、「”very”が形容詞かも?」と思ったりしませんでしたか?
“very”は意味的に”beautiful”と結びついている、つまり「形容詞を修飾している」ので、「副詞」なのです。
「形容詞」は、「名詞」のみを修飾するものなのです。いわば、名詞専属のマネージャーみたいなものです。
形容詞は「名詞」のみを修飾する
名詞だけは好きになれない副詞
では、「名詞以外」は誰が修飾してくれるのでしょう?
そこで出てくるのが「副詞」なのです。
「副詞」は、非常にストライクゾーンが広いため、「名詞以外」であれば、何とだって結びつけるのです。
動詞・形容詞・副詞・動名詞(「名詞」という言葉が含まれていますが、名詞ではありません)・分詞などです。挙げていくとキリがないので、よく出る品詞だけ紹介しておきます。
それでは、副詞編でも問題を使って見ていきましょう。
My mother played the piano beautifully.
副詞は見つかりましたか?
「名詞」以外とくっついているものですよ。
正解は、”beautifully”です。
意味は、「美しく」となり、動詞”play”を修飾しています。(美しく演奏した)
もう1つ、やってみましょう。
She usually has really expensive meals.
今度はすこし難しいかもしれません。なぜなら副詞が2つあるからです。
正解は、”usually”と、”really”です。
“usually”は、“eats”という「動詞」を修飾しています。
“really”は、“expensive”という「形容詞」を修飾しています。
という感じで、「名詞」以外であれば、副詞の出番となるわけです。
ほとんどの人とうまくやっていけるO型タイプですね。
副詞は「名詞以外」を修飾する
スペルで見る形容詞と副詞
形容詞と副詞の違いがわかったら、あとはスペルでも判別できるようになりましょう。
形容詞は、語尾が以下のようなスペルになることが多いです。
- -ive: positive
- -ful: successful
- -able: possible
- -al: original
- -ar: particular
- -ary: temporary
- -ous: serious
この一覧を暗記する必要はありません。
英語に触れるうちに、感覚でわかるようになってきます。
副詞のほうは、とっても簡単です。
「形容詞+ly=副詞」です。
positively, successfully, possibly, originally, particularly, temporarily, seriously
さっきの一覧にした単語に、”-ly”をつけるだけで、副詞になります。
形容詞+ly=副詞
この法則を知っていれば、たとえ知らない単語が出てきても、形容詞か副詞かを推測することができます。
TOEIC Part5形式 練習問題
それでは、いままでの内容を踏まえて、問題演習をしてみましょう。
TOEICのPart5形式です。
解き始める前に、Part5品詞問題を攻略するヒントだけ紹介します。
1.まずは空所後の単語を見て、それと結びつく答えを選びましょう。
2.空所後が、in, on when, 人名、地名のような場合は、空所前がヒントです。
それでは解いてみましょう。
問題(5題)
The manager of the distribution center in Sydney is seeking —— drivers to deal with the increasing amount of shipment.
(A) skillful
(B) skillfully
(C) skills
(D) skill
Please note that there is always a possibility that our —— cost changes depending on material costs.
(A) approximate
(B) approximately
(C) approximation
(D) approximating
We are sure that Mr. Jordan will be recognized for his —— performance this quarter.
(A) remark
(B) remarkable
(C) remarked
(D) remarkably
Moving costs are —— low during the winter months because the volume of shipments usually decreases.
(A) relative
(B) relatively
(C) relate
(D) relativity
Ms. Iida is —— for showing potential tenants around the office spaces.
(A) responsible
(B) responsibly
(C) responsibility
(D) response
解答と解説
The manager of the distribution center in Sydney is seeking —— drivers to deal with the increasing amount of shipment.
(A) skillful
(B) skillfully
(C) skills
(D) skill
解答:(A)
空所後に、名詞”drivers”があるので、それを修飾する形容詞(A)skillfulが入ります。
(訳)シドニーの配送センター長は、増加する荷物に対処するために技術のあるドライバーを探しています。
語句:distribution:配送・流通 seek:~を探す deal with:~に対処する amount:量 shipment:貨物 skillful:技術のある
Please note that there is always a possibility that our —— cost changes depending on material costs.
(A) approximate
(B) approximately
(C) approximation
(D) approximating
解答:(A)
空所後に名詞”cost”があるため、それを修飾する形容詞が入ります。
よって正解は(A)です。
(B)approximatelyが副詞なので、そこから-lyを取り除けば、形容詞にたどり着けます。
(訳)材料費次第では、おおよその費用が変化する可能性が常にあるということにご注意ください。
語句:Please note that~:~にご注意ください possibility:可能性 approximate:おおよその depending on:~次第で material:材料 approximately:おおよそ
We are sure that Mr. Jordan will be recognized for his —— performance this quarter.
(A) remark
(B) remarkable
(C) remarked
(D) remarkably
解答:(B)
空所後に名詞performanceがあるので、空所には形容詞の(B)が入ります。
(訳)我々は、Jordan氏がこの四半期でのすばらしい成績によって表彰されるだろうと強く思っている。
語句:be sure that~:~ということを確信している recognize:~を表彰する performance:成績 remarkable:すばらしい remarkably:著しく remark:発言する
Moving costs are —— low during the winter months because the volume of shipments usually decreases.
(A) relative
(B) relatively
(C) relate
(D) relativity
解答:(B)
空所後に形容詞lowがあるので、それを修飾する副詞(D)が正解になります。
(訳)荷物の量が減るので、冬場は引っ越しの費用が比較的安いです。
語句:volume:量 shipment:貨物・荷物 decrease:減る relatively:比較的
Ms. Iida is —— for showing potential tenants around the office spaces.
(A) responsible
(B) responsibly
(C) responsibility
(D) response
解答:(A)
空所後には”for”があるので、ヒントは空所前にあります。
be動詞によって、名詞”Ms. Iida”と結びついているので、形容詞の(A)が正解となります。
(訳)Iida氏は、借り手となってくれるかもしれない人たちにオフィス・スペースを見せてあげる担当です。
語句:potential:見込みのある show A around ~:Aに~を見せてあげる responsibility:責任 response:反応・返事
※厳密には、be動詞後には「名詞」が入ることもあります。しかし、TOEICというテストに限れば、「形容詞」が入る問題のほうが圧倒的に多いため、500~600点を目指すうちであれば、「be動詞+形容詞」で覚えてしまうほうが楽です。
おわりに
問題の正解数はいかがでしたか?
TOEIC500点以上が目標ならば、全問正解が必須です。
形容詞と副詞の区別がつくようになったら、単語をできるだけたくさん覚えて、空所の前後にある単語が「名詞」なのか「名詞以外」なのかを判断できるようにしていきましょう。
こうすることで、品詞問題の正答率を確実に上げていくことができます。
テクニックだけに頼ることなく、理解を深め、知識を増やしてこそ、TOEICのスコアは伸びていきます。
目標スコアに向けて、頑張ってください。
それではご覧いただき、ありがとうございました。